Peripersonal encoding of forelimb proprioception in the mouse somatosensory cortex | Nature Communications (2023)
Ignacio Alonso, Irina Scheer, Mélanie Palacio-Manzano, Noémie Frézel-Jacob, Antoine Philippides & Mario Prsa
https://doi.org/10.1038/s41467-023-37575-w
一次体性感覚野(primary somatosensory cortex; S1)
マウスの前脚(forelimb; fl)における固有受容感覚(proprioception)について
投射経路について
無意識的経路(Unconcious pathway): 小脳(cerebellum)へ投射
意識的経路(Concious pathway): 大脳皮質(Cortex)へ投射
1次投射(受容器からの求心性神経)
固有受容求心性神経は主にexternal cuneate nucleus; ECuに投射する
接触求心性神経は隣接する楔状束核 (cuneate nucleus; Cu)に投射する
2次投射(1次投射先からの投射)
Cu、ECuからPosterior thalamic nuclei; POやventral posterior lateral thalamic nuclei; VPLへ投射
Naa_tsure.icon逆行性トレーサーなので他の領域にも投射している可能性
Naa_tsure.iconECuからはPOよりVPLへの投射の方が多いように見える
広視野イメージング(Wide-field imaging)で固有受容感覚(proprioception)と相関して活動する領域を調査
二次元manipulandumを用いて、マウスの前脚の位置を受動的に移動させる
ターゲット位置に移動したら報酬を与え、ズレたらエアパフで罰を与える
一次体性感覚野前脚領域(fS1)だけでなく一次運動野(primary motor cortex; M1)の一部であるcaudal forelimb motor area; CFAも活動していた
一方、触覚(tactile sensation)は一次体性感覚野前脚領域(fS1)に限定されていた
Naa_tsure.icon固有受容で活動領域がばらつくのはタスクの限界?
固有受容感覚の知覚がどの皮質領域に依存するのかを明らかにするため、M1からS1まで狭い領域を光遺伝学で抑制し、分別タスクの成績の低下を調べた
bregmaから−2.5 and −2 mmの領域で一番成績の低下が強く、そこから離れるにつれて影響は弱くなっていた。
つまりマウスにおいて固有受容感覚(proprioception)はいわゆるfS1とM1に広がっており、触覚(tactile sensation)と混ざっている。
Naa_tsure.iconこれは霊長類(primate)のarea 3a・area 3bと対照的
方位選択性カラムの件と同じと考えれば別に不思議でもないような?
Naa_tsure.icon固有受容感覚の分別タスクをそもそも初めて見た
前脚が内側に動かされたら右をlick、外側だったら左をlickさせている
脚の受動的な移動とlickを時間的に話すことで、運動野の抑制問題を回避
fS1で二光子イメージング(two-photon imaging)を行うと、
触覚(tactile sensation)に強く応答する神経細胞と、固有受容感覚(proprioception)に強く応答する細胞は異なっていた
8方向に前脚を受動的に動かされるタスクを行ったところ、
固有受容感覚に応答する細胞は、腕の動きの方向選択性があった
そのチューニングカーブはガウス分布でフィッティングできた
Naa_tsure.icon固有受容感覚でこんな綺麗にフィッティングできるんだ!?
Naa_tsure.iconもっと多方性のチューニングカーブをイメージしていた
細胞のprefered angleには偏りがあり、中央手前側への移動に応答する細胞が一番多かった
Naa_tsure.iconこれは視覚におけるcardinal biasと同じでは?
Cardinal rules: Visual orientation perception reflects knowledge of environmental statistics | Nature Neuroscience (2011)
移動方向以外の要素に関して
ハンドルの移動距離に対してsensitivityの高い細胞は多い
ハンドルの移動速度に対してsensitivityの高い細胞は少ない